ロッコ日記

一日一日があっという間に過ぎていくので色々書き残すことにした。日記・雑記もろもろ。

DF☆大反省会!その1

 

 

 

 

 

こんにちは。制作代表のロクです。
文化祭でゲームをお買い上げいただき、ありがとうございました!
感想、二次創作などチラホラ目にしております。とても嬉しいです。


今回、この記事をサークルのブログに書き込むかそれともDFの制作者としてのブログを作ってそこに書き込むか迷って上記のようなことを書いたけど、この記事は長すぎるうえに個人的すぎる(?)のでとりあえずこのブログに書いた。

検索に引っかからないようにゲーム名は「DF」で統一している。
見られたいんだか見られたくないんだか。


さて……本題に。
今回めでたく完成したこのゲーム、
良くも悪くも二年間の制作技術の向上が圧縮されたゲームとなった。
良くも悪くもというか「悪くも」の部分の方が多い模様

 

完成してからおおよそ一カ月が経ったが、
無料配布版を制作する前に今一度修正すべき点を見直してみようと思う。

 

・すごく!ネタバレ!注意!!クリア後に見て下さい!!!!
・山ほどあるので長くなります
・素材に関しては何も言いません(協力して下さったメンバーの皆様に大感謝)
・あくまで自分が制作した部分だけ言及します
・賛否両論はあると思います
・叩かれる前に自分からけなしておこうという卑怯な防御の精神
・思いついたものから書いて行きます。まとまりはありません。

 

 

反省点だが大きく三つに分けて書いていこうと思う。

Ⅰ.ストーリー構成・セリフなどシナリオ部分に類する点(前編)
Ⅱ.マップ・ダンジョン構成や戦闘などのゲームデザイン

  システム部分に類する点(中編)
Ⅲ.音楽・効果音関連(後編)

一応分けましたが一部重複すると思います。

 

 


Ⅰ.ストーリー構成・セリフなどシナリオ部分に類する点

 

1.序盤のテンポが悪すぎる


クソ序盤。といっても過言では無いテンポの悪さ。
「導入は出来るだけ短くした方がいい」という先輩方々のアドバイスはいずこ。
最初に制作したバージョンと比較すると大分短くはなっているのだが……

そのゲームの概要をいち早く知ってもらうために、(面白さを早く感じてもらうためでもあるけれど)「そのゲームで何をするのか」をプレイヤーが操作に入ってから出来るだけ早く提示・体験させる必要がある。

DFの場合、
・探索、情報収集
・戦闘
が主となるのだが、いかんせん戦闘に入るまでが長すぎる。探索をするのも、マチに入り兎のカギ集めをするイベントが初めて。長い。しかしテンポ以上に問題点がある。以下。


2.序盤がつまらない


このゲームは、「最初は鬱」で、どんどん明るくしていこう……と自分は思っていた。

 

誰が鬱シナリオを好んで進めるんだよ!
鬱ゲー好きな人しかやらねーよ!
しかも、例え鬱ゲーが好きでもこのゲームは鬱じゃなくなっていくからどちらにせよ残念


序盤は、先に進めるのがダルくなるような鬱さ。ワクワク感も無い。
シナリオとして、「暗い展開が部分的にあること」はまぁいいと思う。しかし、序盤の場合「シナリオの先が気になるような強烈な何か」を同時に提示しないとプレイヤーがげんなりして「ゲームする部分」に入る前にプレイを放り出すことも考えられる。

主人公のサキコにも何も魅力を感じないし。

 

一応、DFではこの回避策として疑似OPのような自動進行イベントをニューゲームのすぐ後に入れてはいるのだが……アレを見てプレイヤーが先に進むような気持ちにはならないだろう。


後述するマップの問題も含めると、序盤の「サキコが現世に居る時」をまるまるカットしても良い気がしている。また、戦闘・探索も出来るだけ早くプレイヤーが体験できるようにしたい。

 

以下、検討している打開策。
・いきなり家出シーン、公園マップからスタート。
・サキコの人間性には触れず、おねえさんとの関わりの中で少しずつプレイヤーに提示
・後に出会うおねえさんとの会話の中で、クラスメイトとの関係、家族のことを提示
(ただ過去の回想を入れすぎるとテンポが悪くなるのでやりすぎには注意)
・おねえさんと出会う前、または出会った直後にレスレスとの戦闘を入れる
・谷をもう少しダンジョンにする(歩くだけのマップにしない)


3.会話が全体的に長くだれる、テンポが悪い

 

これは特に序盤から中盤にかけての展開において顕著にみられるが、会話が長い。長いから内容は濃いのかというと、そうでもない。つまり最悪。音無しでDFをプレイしている人を見る機会があったが、とにかくエンターキーをカチカチ連打していて申し訳ない気持ちになった。

 

このような現象は何故起こったのか?
制作初期、ゲーム特有のセリフまわしがうまく出来なかったことは言えるが、それ以上に「このイベント/会話で何を表現したいのか」を考えずにセリフを作った結果だと思っている。特に酷いのは序盤のムヅカシ・キッコガッコとの出会い、その辺り。

 

話は変わるけど(変わるようで変わらないので……)最近FF6をプレイしている。
スクリーンショットなどを撮っていないので具体例が挙げられないのだが、このゲームにおいて使用されているセリフは非常に少ない。しかし、この少ないセリフで淡々と進むようで、キャラクターやストーリーは奥深い。
このゲームをしていて思った。「自分のゲームは説明しすぎでは?」と。
もちろん、FF6は極端な例で(メモリ容量の問題もあったと思う)、あそこまで短くしようとは思わないが、「必要最小限のセリフで言いたいことを表現する」という部分では勉強になった。
DFはもう少しセリフを削っても問題は無いと思っている。

この反省文も無駄に長いから学習出来ていない感

 

おねえさんとサキコの心の歩み寄りを表現するために、おねえさんが言ったことをサキコが繰り返すセリフが何度もあるけど、それも微妙に意味が無かったので、どうにかしようとは思う。

 

実はこれら以上に、会話を無駄に長くしている要因がある。それは……!!!

サキコ「……。」
サキコ「……!」
サキコ「……?」

これらの存在である。サキコはよく黙る。リアクションも、控えめ。
よって上記のセリフが頻繁に会話中に使われるが、ぶっちゃけこれらの存在が会話を長くしている。

 

打開策はある。「フキダシアイコン」
キャラクターの頭の上に「」とか「」とか「」がフキダシで表示されるアレのことだ。
ゲーム制作を始めた当時、DFにはこのフシギアイコンを使わないことを決めていた。
理由は「DFに合わないから」。なんじゃ!なんでじゃ!
今考えると、合う合わないの問題ではなかったと思う。フキダシアイコンのメリットを考えていなかった。これがあることによって無駄な「……。」はカット出来るし、視覚的に分かりやすく心理描写が表現出来るんだとやっと分かった(遅い)。

 

DFではSE付きでフキダシアイコンを導入したいなぁと思う。


4.ベンチイベントも長くてだれる

 

ベンチイベントとは、おねえさんとサキコが二人ぶんぴったり座れるキツキツのベンチで特に盛り上がりの無い会話をするイベント。
素っ気ないサキコととにかく明るいおねえさんが仲良くなるきっかけになり、なおかつプレイヤーに会話を楽しんでもらいたいなぁという理由で作ったのだが、全然面白くない上に、ストーリーの進行妨害イベントになってしまった。

 

「面白くないと思う」要因を上げてみる。

・長い。上に、薄い内容。
・プレイヤーが選ぶ選択肢はあるが、おねえさんの反応はどれを選んでもほぼ変わらない。まるで意味が無い選択肢。
・BGMがマップ曲と変わらないままイベントが始まるので、マンネリ化する。(意外と重要なのでは)
・マップ上のキャラクターアクションが全く無い

 

一番上と二番目の要因は、3のテンポの悪さとも通ずるものがある。
意味の無い選択肢は物語の各々にある。意味が無くてもいいけど、似たような選択肢は存在意義が微妙になってくる。
BGMは、雰囲気をガラっと変えるためにも作りたい。
キャラクターアクションは……完全に、手を抜いた残念な部分になっているので、ここもなんとかしたい。

 

5.章の区切りが曖昧

 

どっからどこまでが一章で……という区切りがプレイヤーに提示されないので、なんとなくの歯切れの悪さはあると思う。
優先度は低いが、章タイトルの画像、もしくは左上に章名が表示されるなど何らかの方法で章提示はしていきたいと思っている。


6.ストーリーの構成が各章でアンバランス

 

二章だけ複雑でめっちゃ長い。二章のシナリオライターさんを責めているのでは決して無い。一章がシンプル過ぎてアンバランスなのである。一章、二章を通してプレイした時の思考錯誤感がすごい。


ちなみに一章は、マチに着いてから、ココから砂を受け取るまで。

一章をもう少し捻りのあるものにし、二章のテンポを良くしたい。
ぶっちゃけ一章のシナリオはあって無いような物。それではいけない。もう少し、マチのヒトを生かしたシナリオにすれば良かったなぁと思っている。
コーキ君とか自分がショタに興味無いせいでキャラが薄くなり不憫。終盤にお茶会イベントを追加したものの手遅れ状態。ただの部屋が汚い子と化している。

一章、何とかならないものか。代替案は、考え中。


7.大きなどんでん返しや意外性のある展開が無い

 

プレイヤーがあっと驚くような展開、先に進みたくなるようなワクワクするような展開をDFでは作れなかった。自分の発想力の限界を感じる。

DFのシナリオにおいて「そうだったのか!」「マジで!?」というリアクションをされるような所は多分、無い。「ああ……やっぱりね」と納得してもらうシナリオの連続である。
おねえさんの正体についても、最大のどんでん返し(?)にするつもりが伏線の張り方や表現がヘタクソでプレイヤーにとっては「ああ……やっぱりね」くらいにしかならなかった模様。
唯一うまくいったのは、三章の季節が変わる部分、それくらいだと思う。


8.日本語力

 

またセリフの話に戻るが、あれだけ校正して頂いたのにも関わらず、
まだ分かりにくいセリフが沢山ある。王様の潮の満ち引きの説明とか。
理由はこの反省文章を読んだらお察しである。日本語力が足りない。


9.明らかに説明不足な部分が存在する

 

『3.会話が全体的に長くだれる、テンポが悪い』の所で「説明が要らない所は省く」とは書いたものの、明らかに説明不足な部分もDFにはある。もちろん、シナリオ展開の詳細を全て説明したくはないし、する必要も無い。ただ、「何故シナリオがこう展開したか」「何故キャラクターはこういう行動を取ったか」の「何故」の部分をプレイヤーが考察できるだけの材料が、ゲーム中で語られていないのである。


具体的には、
・何故ストーリー初期に住人の記憶が曖昧なのか
・そもそも住人は誰なのか
・何故城の中は子どもだらけなのか
・何故甲冑かぶってるのか
・何故サキコは隣のセカイで目覚めたのか
・何故橋は既にかかっていたのか(ラストシーン)

このあたりの「は?なんで感」が強くプレイヤーに残ってしまったのは、
世界観の表現不足、説明不足が原因であると考察している。


10.グッドエンドのラストボスを倒してからベンチに座るまでの展開の理不尽さ

 

『サキコは住人たちが静かに見守るなか、落ちた橋に向かって歩く……深い闇が遥か下に見える。サキコは一歩踏み出した。「なんだ、橋はとっくにかかっていたんだね」』

 

(1)三種類の砂を頑張って集めたのは何だったんだ!!!

(2)住人、サキコがどんな行動をとっても無言だし!!!

 

この二つは、自分もとてつもなく悩んだ部分である。

「どうしても自分で立ち上がれないとき、他人の手を取れば立ち上がるきっかけにはなる。しかし最終的には自分の力で立ち上がらなければならない」というメッセージと、「自分の心(=セカイ)を変えられるのは自分」という世界観を含めた表現をしたくてこのような展開を作った。が……(1)で示した通り、サキコの努力=プレイヤーの努力を否定する結末にもなってしまった。橋はいつからかかっていたのか?ここも例によって説明は無く、曖昧である。まぁ、冒険があったからサキコが成長し、橋を渡れるようになったので、無駄では無いんだけれども……うーん……。
このあたり、砂の設定とともに見直した方がいいかもしれない。

 

(2)については本当にどうしようもなかった。
「じゃあバイバイ」といってぞろぞろと退散させるわけにもいかなかったのでおねえさんとサキコのお別れセンチメンタルな空気を読ませて黙ってもらった。違和感になった人はいたのだろうか?自分は違和感だった。でもどうしようもn


11.「伝えたい」ことが先行するシナリオ

 

これは直したい点ではなく、反省点として書く。

こうして完成品を見てみると、メッセージ性・テーマ性の強いゲームとなってしまったことに気付き、少し不服である。

もちろん人に何かを伝えるためにゲームを作ったのではあるけれど、それが一番の理由では決して無い。人に娯楽として楽しんでもらいたい。心を動かしたい。そんな思いの方が強い。自分が作りたかったのはプレゼンテーションでは無く、ゲームだ。メッセージ性が強いと、ただの制作者の自己満足ゲームになってしまう。
そのあたりの兼ね合いやバランスは難しいことはこの二年間で常々感じたことではあるが……DFは直接的にメッセージを表現してしまった部分が多すぎる。
(核となっているテーマは直接的な表現はしていない)
これは自分にとって大きな反省点である。


とりあえず、今日はここまで。
後日、Ⅱ.マップ・ダンジョン構成や戦闘などのゲームデザインやシステム部分に類する物(中編)を書いて更新します。